シンガポール屋台料理がユネスコ無形文化遺産に
シンガポール政府が2018年にユネスコに申請していた屋台文化の無形文化遺産登録が12月16日に正式にかないました。
屋台はマレーシアにもタイにもある、シンガポールだけのものではないとのブーイングが早速起きていますが、
まず何よりも、シンガポールほど国をあげてホーカーズセンターを整備しているところは無いと思います。
移民で成り立ってきた歴史を持つシンガポールの屋台料理は、独り者の労働者たちの胃袋を満たすために不可欠なもので、それは現代のシンガポール人にとっても日常の一部です。
衛生問題にうるさい政府は路上販売を禁止するかわりに公共のホーカーズセンターを国中のあちこちに整備し、設備を合理的に整え、厳しい衛生チェックを実施してきました。他の国々はどうでしょうか? 食中毒になっても客の自己責任、ではないでしょうか?
屋台文化を自らの大切な文化と捉え、それをシンガポールの魅力としてアピールするのは今に始まったことではなく、長年政府観光局も力を入れてきましたし、それをユネスコに自国の文化として申請しようという着眼点や情熱が今回の勝因と言えるでしょう。シンガポール政府ならではの賢さであることは間違いありません。
なお、リーシェンロン首相の発表によると、12月26日から1月11日の間、今回の受賞を記念してシンガポール屋台料理フェスティバルを開催するとのこと。
参加できないのが残念ですね。